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こんな夜でも映画の感想えを書く 

メリークリスマス!

クリスマスでも一切外出しない自分のために最近観た映画の感想でも書きなぐろうと思う。ええい酒はないのか!


「座頭市物語」
座頭市シリーズの最初のものだそうだ。学校の図書館で借りて観たのだけど、借りる時に司書のおじさんに「やっぱり最初の座頭市が一番面白いよ」とのお墨付きをもらったので期待して観た。

うむ、実際とても面白かった。これをリメイクしてたけし版と綾瀬はるか版が出てきたのかと思うと感慨深い。
比べてみると、たけし版の方ってたけしの趣味の色が濃いのな。オリジナルを踏襲しながら新しい要素を足しているのはどちらかと言えば綾瀬はるかの方で。まぁどれも好きなんですけど。

で、勝新太郎主演のオリジナルの方ですよ。
まず殺陣のシーンに頼り切ってないのが良い。賭場でイカサマをやったりヤクザの親分に詰め寄られてものらりくらりと口先でかわすのがいかにも日本人的だった。どこの政治家かと。

実際座頭市が刀を抜くシーンというのが4回くらいしかない。そしてその殺陣が素晴らしい。座頭市が姿勢を低く構えた瞬間、場の空気が凍りつくのを感じるほどだ。鳥肌が立った。派手さはないものの、一瞬で全て片付く刀捌きに惚れ惚れする。あの緊張感がたまらん。むさ苦しいオッサンだからこそカッコイイと思う。

今じゃ時代劇で刀を抜くときに「スラッ」とか「ジャキッ」みたいなSEを入れるのは当たり前になってるけど、当時はまだそれがなかったんだね。なんだかそこが物足りない。いつもあるはずの音がないだけで随分と違和感を感じるもんなんだな。綾瀬はるか版で、刀を鞘に納めたときの木鞘の音を効果的に使ってたことを考えると時代の違いを感じるよ。時代を追うごとに様々な演出法が編み出されているわけだけど、その一つ一つが誰かの発明なんだなと改めて思った。

敵陣営の用心棒であるはずの剣客との交流がいいね。ラストの決闘シーンが切ないよ。
それだけにラブストーリーを絡める必要なかったんじゃないのって思っちゃう。座頭市に惚れる理由がちょっと短絡的だなぁと感じました。まぁそういうもんなのかも知れないけど。


「ブラインドネス」
目が見えなくなるウイルスが世界中に蔓延する中、唯一主人公のみ目が見えているという状況設定が新しい。面白い。突然目が全く見えなくなってしまった事への恐れと不安、そこから生じる疑心や暴力、そしてそれを全て主人公一人だけが見ているという孤独、絶望感。
ただまぁ最近洋画邦画問わずウイルスパニックと災害ネタが流行しているので、その中に埋もれている感はある。あと話の流れがだいたい読めてしまうのはもったいない。

CMを観た段階では、主人公が街の人々を導いていくようなストーリーなのかと思ってたら違うのね。主人公を取り巻く環境を隔離施設という限定された空間にすることでドラマの密度が上がっている。閉鎖された空間に男女が押し込められていれば鬱積した感情がいずれ暴走しだすのは予想の範疇の話で、そこに食料や居住環境の確保などといった生存に関わる要素が絡まってくると途端に話はリアルになる。そうしてやがて暴力を受け入れるという選択肢が生まれる。「やむにやまれぬ事情」によって搾取される側は苦しむわけですね。嫌いじゃないよ、そういうの。観てるこっちまで頭抱えて悶絶するタイプの映画。

隔離施設を脱出したあとのおじいちゃんのセリフが気が利いててよかったと思います。殺伐とした展開が続く中で、あのおじいちゃんのおかげで何度和んだことか。最後までありがたい存在だった。

この映画には木村佳乃が結構大きな役どころで出てるんだけど、最近のハリウッドは本当に日本が大好きだな。最近観た映画には必ずと言っていいほど日本に関わるモノだったり人が出てくる。しかも大概肯定的なのな。昔の扱いとは随分変わったもんだ。
「クールジャパン(笑)」とか思ってたけど案外本当に向こうでは日本はCOOLなのかも知れない。どうせそのうち飽きるんだろうけど。円高だし。


「復活の日」
角川映画の超大作。大味だけどスケールがでかくてよろしい。
殺人ウイルスによって一度人類がほぼ滅亡したあと、核ミサイルで世界が火の海になります。人類はウイルスの力が唯一及ばない南極に逃れ、細々と暮らすんです。マジ地球オワタ。

オリビア・ハッセーが一人だけ浮いた美しさを発揮しているので、それ目的でも観ていいと思う。それ以上にラストのカタルシスが尋常じゃないので一見の価値はある。ライフイズワンダフルですよ。

場面の繋がりがちょっと理解しにくいところがチラホラ。
主人公が日本に置いてきた元恋人の死に様は、そこだけ別の映画で作ってもいいくらい切なかったと思います。逆に言えばこの映画の中に詰め込むには情報量が多すぎる。
アメリカ大統領周辺の謀略うんぬんも必要ない。終末感の演出なのだろうが、とにかく不必要なエピソードが多い。悪い言い方をすれば中だるみしてる。

それから何が大味かっていうと、殺人ウイルスのワクチンの作成法がありえない。
ウイルスに放射線を当てるとワクチンになるとかどういう理屈だよ。しかも最後のチャンスで止むを得ないとは言えそれを投与しようとする科学者ね。目が完全に狂ってる。
更に「核ミサイルの放射能の影響で世界中のウイルスが死滅したかも知れない」みたいな事をさらっと言ってのける。いやいや、問題はそこじゃないから。
細かい部分の考証が素人のオレでもおかしいと気付けるレベル。深作先生しっかりしてください。

もちろんいいところだってあるよ。
存亡のためとはいえ男女比約800:8(男が約800)という状況で男たちに平等に身体を捧げなくてはならない女性達。愛し合っていてもお互いを独占できない男と女の苦しみが切ない。

主人公がワシントンからゴミの塊みたいな格好になりながら仲間の待つ南アメリカ最南端まで歩いていくシーンが壮絶。ライフイズワンダフル!ライフイズワンダフルだ!

他の人類滅亡ネタの映画と比べて、人間が社会と秩序を維持しようとしていた事に状況の酷さにも関わらず思わずホッとしてしまった。

  
「メメント」
なんじゃこの映画。こんな斬新な映画があったのか。タイトルだけは耳にしたことがあったけど、これはあらすじを聞いたくらいじゃ平凡な映画としか思わんぞ。観てビックリ。映画でこんなにも自分を試されたのは初めてだ。

全部見終わったあとに監督のインタビューを観たのだけど、その口ぶりがなんとも自信に満ち溢れてたのが妙に気になった。天才って言われるのも納得だわ。


「鬼龍院花子の生涯」
夏目雅子の「なめたらいかんぜよっ!」で有名なこの映画。何か物凄いものを観た気がする。登場人物がいちいちキャラ濃すぎ。最近は昔の時代劇と任侠モノに興味があります。

仲代達也と岩下志麻の侠客夫婦が本物にしか見えない。いや本物に会ったことないんだけどさ。不器用で赤裸々で純粋な男の生き様は、ヤクザ稼業とは縁のないオレにカルチャーショックのようなものを与えました。俳優陣の演技がすげえよこれ。
特に岩下志麻の洗練された動きから醸し出されるオーラが生々しく感じた。象印とか言ってる場合じゃないよ。なんだよあの貫禄。痺れるわ。

ストーリーは一人の男とその娘の話なんだけど、それにしてはもうちょっと話がスマートになるんじゃないかなぁというのが正直な感想。原作を読んでないから何とも言えんが、俳優の演技が申し分ないのに、編集の結果シーンの繋がりが分かりづらくなっててもったいないことになってる。見せ場がたくさんあって飽きないだけに余計ね。

この映画はビデオで観たのだけど、そのパッケージがやたら濡れ場を思わせるスチールばかりで、それはもう色っぽいとかそんなレベルじゃなかったのよ。あらすじもちょっとそんな内容を思わせる文章になってて、「なめたらいかんぜよっ!」の硬派なイメージしかなかったオレは面食らってドキドキしながら鑑賞する羽目になった。にも関わらずスチールに使われているシーンはほとんどなく(似ているが違うシーンだった)、拍子抜けというか裏切られたというかなんというか。要するにちょっとガッカリしたんだよ。内容が面白かっただけにそういう小さな部分の差に戸惑いを隠せないのよ。
昔のパッケージってそういうのが平然と使われてるから困る。昔のドラえもんだってCMと本編とでは違う映像使ってるしね。いざ映画館に観に行ってみたらガッカリ、というのをよく経験したもんだ。
まったくやめてほしいものです。

「尻怪獣アスラ」
「配給会社がアルバトロス」と言えば、ある層の人間にはこの映画がどんな内容かだいたい察しがつくと思う。いやいやもう立派なクソ映画ですよ。文字通りクソをぶちまけてます。

タイトルからして色々ナメてる。その内容もかなり時事ネタを絡めて危ないことやってるので笑いどころは満載だ。あまり趣味の良い笑いではないのだけど。

ただまぁ正直アメリカの同時多発テロの映像をそのまま流用するのはどうかと思いました。そこだけ画面の密度がやたら高いからどうしたのかと思っちゃったよ。
テロリストの親分が巨大なケツの穴に突撃して自爆するラストシーンはハリウッドに真似できないB級映画ならではの下品さの極致だと思います。


「アタック・オブ・ザ・キラートマト」
こちらもまた素敵な馬鹿映画。最低映画の烙印を押されていますがなかなかどうして楽しめました。まぁその「最低」というのも愛ある二つ名なんだろうな。

B級映画らしくしっかり社会風刺を織り込んでるので本当の意味で最低だなんて全く思いません。むしろユーモアというオブラートに包んでタブーに触れてるわけだから、そういう意味ではしっかり映画です。映画の体を成してます。B級映画なんだしそれで十分だよね。

ヘリが墜落するシーンがやけにリアルだと思ったら、撮影中に実際にあった事故をそのまま使ってるらしいのね。しかもそれで人が亡くなってるという。それを不謹慎と受け取るか、亡くなった人へのせめてもの弔いと取るかは人によって違うだろう。しかしこれだけは言える。ヘリが落ちるシーンに必然性はなかったと。

まぁB級であることには違いないからそれを許容できない人は見ない方が無難だと思います。
表現の方法として馬鹿とユーモアが強力な力を持ってるのは確かで、この手の馬鹿映画はそれを立派に体現していると思う。低予算をノリでカバーするスタッフの気概は、金に飽かしたアイドル映画などではそうそう見ることのできないものだろう。楽しんで作っているなという情熱をひしひしと感じられるからオレはB級映画が好きだ。大勢でツッコミながら見るのが正しいと思います。


「バッファロー’66」
スイーツ(笑)大好きオサレ映画の代表らしいですね。
いやまぁ実際面白かったんだけどさ。多少間延びして退屈に感じたのもご愛嬌ってなもんだ。主人公の憎めなさがなんとも可愛かったです。

クリスティーナ・リッチがやけにムチムチしてて気が気じゃなかった。なんだあの母性を絵に描いたような肢体は。けしからん。実にけしからんぞぅ。

それ以外は特に何も思いませんでした。登場人物がみんなそれぞれ可愛らしいのが良かったと思います。


「死霊の盆踊り」
いやあもうこれこそ最低映画の名にふさわしいんじゃないでしょうか。映画史に残るZ級映画として有名な「死霊の盆踊り」。名前だけは聞いてたけどようやく観れたので嬉しいです。上映時間の90分が数倍にも延びて感じる拷問映画でしたよ。

もはやあらすじを説明する気も起きないので思ったことだけ。気になる人はwikiに全てのストーリー(?)が書いてあるのでそっち読んだ方がいいです。

「悪魔の毒毒モンスター」みたいに、どんなにお下劣でタブーをそのまま垂れ流すような内容でも、それなりにちゃんと考えがあるんだ(雀の涙ほどかも知れんが)。ところがこの映画にはそれがない。ストーリーもなければ教訓や風刺もない。もちろん笑いの要素なんて意図的に作ってないよ。
唯一美点を挙げるとすれば裸踊りをする女優がことごとく美人だということくらいだ。その点に関しては監督の迸る情熱をばっちり感じたので褒めていいところだと思います。

もともと成人向けの映画らしく、美女が景気よくポンポン脱いではおっぱいを揺らしながら踊るのだが、それにも関わらず驚くほど興奮しないのは一体どうしたことか。おかしいのはオレの方なのかと疑ってしまった。

脚本のエド・ウッドという存在を知れたのは大きな収穫だと思う。wikiで見てみたらアメリカ映画史上最低の監督だとか。これは覚えておくに値するよね。普通全力を傾けて作ったものが史上最低だなんて評価を受けるとは思わんだろう。それでいてフォロワーがいるという事実。なんでも情熱を持って突き抜ければ誰かが気付いてくれるんだな。それを証明し歴史に名を刻んでいるのだから、学ぶ部分が必ずどこかにあるはずなんだ。問題はそこだ。

オレはこの映画に「美女が出演している」という点でしか美点を見出せなかった。しかしそれは大抵の映画では当然なされていることであって最低条件のようなものではないか。そこから更に一歩踏み込んだ魅力がこの映画にはあるんだ。それがオレにはどうしても分からない。誰かオレに教えてくれ。
アマゾンのレビューも一通り読んでみたけどいまいちピンと来ない。


まぁいいや。まだクリスマスだし不貞寝しよう。

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