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のび太と緑の巨人伝 感想(追記もありんす) 

テレビでやってたので観ましたよ。去年映画館で観れなかったのでこんだけ早くにテレビでやってくれるのは嬉しい限り。

ご存知の通り、ここ最近のドラえもん映画は過去の作品のリメイクです。この「緑の巨人伝」は「雲の王国」のリメイクという位置付けになるみたいですね。
「雲の王国」と言えばドラえもん映画の中でも特にエコを全面に押し出した作品で、地上の緑を守るために天上人が地上の文明を滅ぼし緑を取り戻そうとする話。人類を傷つけずに文明のみ破壊するってところが面白いところだったと思う。
リメイク版になる「緑の巨人伝」では、ストーリーのアレンジに伴って新キャラが登場したり、元ネタとはまた違ったメッセージがあるにはありました。あるにはあるってのはなくなってる部分もあるということね。

アレよ。率直な感想は「雲の王国inナウシカ」ということですよ。
うちのお母さんまでもが「え?ナウシカ?」とか言い出す始末。
実質雲の王国の要素なんてそれほどないんじゃないかってくらいドラマチックな展開を強調してて、株式天国とか密猟者達とか、オリジナルの方にある生々しい話はかなり薄まっていた。

高慢口調のロリ女王(ドジっ娘)のリーレがクシャナ的。かわいい。個人的にとてもgood。のび太達に感化されてだんだん優しくなっていく辺りがすごくクシャナ。一人で森に遊びに行っちゃう辺りはすごくナウシカ。そのうちナウシカみたいに自己犠牲的なことやるのかなって思ってたら、ラストシーンで「今度は私の番だ・・・」とか言ってのび太達の乗る気球を逃がすのよね。自分の身の危険を省みず。でもナウシカみたいに一度死んで復活するってところまではやりませんでした。それをやってくれたら最高だったんだが。

ほかにも巨神兵とかプラトンビームとか腐海の成り立ちと意味とか大ババ様とかすごくナウシカっぽいところが見受けられました。もうね、なんかね。あからさまだよなぁ。メーヴェによく似た飛行機とか。

オリジナルの方の劇場版ドラえもんって何かしらの怖さがあったよね。雲の王国なら、ノア計画で人類と植物を一時的に避難させつつ地上を洪水で洗い流してしまったり、鉄人兵団なんて宇宙から侵攻してくるロボット軍団をのび太たちだけで迎え撃つって話だったり。海底鬼岩城なんて核戦争だし、魔界大冒険では魔界から追われて石にされ身動きの取れないまま雨に打たれたりっていう嫌な怖さがあったもんだ。
それが今のリメイクドラえもんでは怖さよりも映像的な迫力と分かりやすいお涙頂戴ストーリーをことさら強調してるだけの事が多くて、繰り返し見れる面白さってのは大分薄れていると思うのよ。残念なことに。

全体的に消化不良だよなぁ。いらぬ描写ばかり。
できることならリーレの両親の話をもっと聞きたかった。なんであそこをスルーしてんだ。両親を亡くして人を信じられなくなってるリーレが、身分の低い森の民と自分との繋がりを通じて他者に心を開く喜びと「みんな同じ生き物なんだ」ってことを知るという展開なら、そこに両親の影を投影したっていいじゃないか。両親を亡くしたリーレの淋しさを拭い去ってやってほしかった。

うーん。正直今の子供達にとってのエコの捉え方が昔と比べると異なる点が、オリジナルとリメイクの間に溝を作ってしまった感が否めない。昔はまだ環境保全とか自然保護の話が一般に下りてきたばかりという時期だったからなぁ。
それこそ地球温暖化や工業排水などの問題が子供でも知っているレベルになった頃に「雲の王国」が作られたから、エコはタイムリーで話題性のあるテーマだったはずなんだ。だからこそストレートに命の重さを訴えられたんだろうし、その上でのエコを問いかけるのも可能な時期だったように思う。
今はもうエコと言えば知ってて当然、それどころかもはや食傷気味じゃないか。エコを大上段に振りかざして動植物のために人類を滅ぼすと言ってみてもそれほどセンセーショナルじゃないんじゃなかろうか。対立を暴力で解決しようとすることの無意味さを描きたいならまたテーマは違ったものになると思うよ。今の時代に問いかけるべきテーマってなんだろうな。難しくてオレには分からんが。

映画的な迫力ある画面構成はすごく好きなのでこれからもどんどんやって欲しいです。昔のドラえもん映画にはそれがなくて、テレビの延長という感じばかりなのが子供心に不満だったから。絵的にプレミアム感があるのは圧倒的に今のシリーズだよ。
なにより遠景がしっかり描かれてるって美点だと思うんだぜ。緑の星の都市全景を映したシーンで、海で何かを養殖してるような描写があったけど、そこで暮らす人の生活が一瞬でも見えるのは素晴らしいと思うんだ。それだけで奥行きが増すじゃないか。いかにも人工物然とした都市設計も、緑の星の歴史を考えるなら当然といえば当然で、それをビジュアルで表現できてるんじゃないかなと。


とりあえず今度の映画がオレの大好きな「宇宙開拓史」なので期待して待ちたい。
なにより話がいいんだよな。地球に戻って来れなくなるかも知れない可能性があるのに、友達との約束を果たすためだけに崩壊寸前の惑星へ行くんだぜ。たまらんね。
ギラーミンとのび太の決闘をどんだけ格好良く描いてくれるのか想像するだけでワクワクする。今のシリーズは秘密道具をやたら格好良く描いてるところも見逃せないポイント。


──追記

なんか後からwiki見て確認したら、この映画ってリメイクじゃなくて完全新作という扱いらしいのね。
こんだけ長々と書いてたことが無駄になった瞬間である。

でもwikiの方にもナウシカうんぬんの事は書いてあったから皆考えることは同じなんだなぁと思った次第。あながち間違ってなかった。

それにしても完全新作。完全新作か。これで。
一晩寝ながら考えたけど、詰め込みすぎで結局何が言いたかったのかが分かりにくいのが失敗だったと思うのよね。もっとリーレの色んな表情が見たかったなぁ。かわいいよあの子。
今回しずかちゃんが空気だったから余計にそう思う。「のび太の恐竜」のときみたいに全身ずぶ濡れになるとかなかったもんな。いやしずかちゃんも可愛いんだけども。何を言ってるんだろうなオレ。

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